岐阜県にある弁天堂へ

昨年末、プロジェクト開始にあたり、大村しげさんのお墓代わりとなっている弁天堂へお参りにいってきました。その際の様子をご紹介します。

ようやくプロジェクトを始めることができました。昨年12月後半、スタートにあたり、向かったのが岐阜県の東光寺です。こちらには大村さんがお建てになった弁天堂があります。

弁天堂が建てられたのは昭和34年。その2年前に大村さんのお父さんが交通事故でなくなり、大村さんは保険金を受け取られました。が、「父の生命と引き換えのお金を、わたしの生活費にむざむざ使うことはできない」(京都・バリ島 車椅子往来/中央公論新社)というのが大村さんの考えでした。そして、お父さんとおつきあいのあったこの寺に保険金で弁天堂を建てられたのです。現在、大村さんとご両親の喉仏も、お堂に納められています。詳細は「京都・バリ島 車椅子往来」(中央公論新社)に記述がありました。

東京駅から京都へ向かう途中、名古屋で途中下車。岐阜への乗り換えの合間に名古屋駅直結の高島屋で、大村さんの著述に登場する豆福さんの山海豆を購入します。岐阜駅からは予約してあったカーシェアリングで東光寺へ向かいました。

岐阜駅から車で30分ほどの道のりだったでしょうか。誰もいないお寺は静かで空気のきれいな印象。まずは弁天堂にご挨拶をします。小さなお堂はガラスが張ってあり、中には優しいお顔の弁天さんがおいやした。

お堂を掃除して、手を合わせ、和尚さんにお供えのお菓子をお渡ししました。バリ島へ行ったり、京都を東奔西走したりしたけれど、まっさきに挨拶すべき人への訪問が一番最後になってしまいました。でも、ようやく、手を合わせることができてよかった。